高い安いの良し悪し

ご依頼をする方の立場を考えれば、料金が安い方が良いに決まっています。『安くて、誠実で、良心的で、調査力もあって、失敗もしない』こんな探偵事務所、調査会社が一番の理想です。これは、実は私たち探偵事務所や調査会社も、そうできれば一番理想的だと思っている業界の姿です。多くの良心的な業者さんたちは、これを目標にしている事は事実です。

ところが現状では、これをなかなかできないという事が実情です。『誠実で・・』、『調査力もあって』というのは、実現可能です。『良心的で』というのは、何が良心的なのか?内容によります。誠実であれば良心的ち言えるでしょう。『失敗もしない』というのは、どのような仕事でも100%というのはないと思います。結果として『今まで失敗した事がない。』と言えるのはその過程であって、これからも100%を保証するものではないからです。私たち探偵業者は常に100%を目指さなければなりません。弊社も、取引先N社の方に「御社に依頼して失敗した事がないから。」等と言って下さったりしてますが、そんな事はなく失敗と言えるかどうかは分かりませんが、成功とも言えない事もあったように思います。

さて、料金の事についてです。『安くて』というのが一番の焦点です。インターネットで他社のホームページを見ると、「本当にこの料金でやっていける?」と思うような料金を記載している業者があります。たとえば、「完全成功報酬」、「1時間2,500円」などです。まずこのような表示について考えてみようと思います。

 

完全成功報酬とは?

完全成功報酬とは、成功しなければ料金は一切かからないという意味です。それ以外の意味はありません。本当に「完全成功報酬」でしょうか?

浮気調査の場合、依頼者が求める成功とは何でしょう?当然、「不貞」の事実を証拠付ける状況を確認、撮影する事です。依頼者が求める浮気調査の成功とは、それ以外にあり得ません。ところがです。中には浮気をしていないケースも少なくありません。また、特定相手と思われる人物は確かにいて、食事をしたり買物をしたりという行動はあっても、それ以外の状況は確認できません。このような場合、「成功報酬」の意味からいえば「失敗」という事になります。なぜなら、依頼者は「不貞」の証拠を求めているのです。調査中はなかったが、これから「ある」可能性があると信じています。そういう観点からすると、依頼者から費用は一切頂く事ができません。特に「完全成功報酬」とうたっていれば、経費以外は請求してはいけません。

つまり、「成功報酬」というものが、その会社にとってどのような考え方をもっているのか?という事をしっかりと明記しなければいけません。お客様が広告の「成功報酬」という文言を見て来客された時点で、「それは違う」という説明があったとすれば、その時点で、どれだけのカラクリや嘘がある会社かと疑った方が賢明です。

1時間2,500円?

このような料金体系を掲載している会社があったとして、同業者としては正直驚きます。「素晴らしい。これはお客様にとって喜ばしい。」と、ついお客様目線で思ってしまいます。

しかし、正気に戻って考えてみると、どのような仕組み(カラクリ)になっているのだろうと疑いがでてきます。これはあくまでも想像で、そのような記載をしている業者がそうだと言っているわけではない事を付けくわえて説明を続けます。

まずこの料金で本当にやっているのなら、自社だけの社員で調査をやるしかないと思います。これは業界で20年近く営んできた同業者だからわかります。通常は、自社の調査員で抱えられても2名~4名が限界でしょう。話は違いますが、よく大勢の女性を調査員として広告に載せている業者がありますが、あれこそ「嘘」です。これは業界では有名な話です。さて。話を戻します。社員が2名~4名でも、時間2,500円でやっていたらやっていけません。まず、社員の給料はどこからでているのだろう?と不思議になります。給料もかなり安いのではないか?と思います。そうなると腕の良い調査員は、まず辞めて独立します。独立した方が、まだ稼げるからです。この業界は、そういう職人の世界です。普通は案件数が多い時に、不足した人員は業務委託している外注さんにヘルプ要求します。他社とはいいながら、同じような考え方、調査手法を持っている業者が業務委託契約を交わすことが多いですから、自社と然程は変わりませんし、ベテランをオファする事もできますからメリットの方が大きいです。ところが、この1時間2,500円という金額は、そのような外注は雇えません。1時間2,500円を全額払っても、受けてくれるかどうかで、これ以下で受けるとしたら、探偵・調査員としたら初心者か修行中の調査員です。もしも、これで会社にも利益をと考えれば、外注には1,000円か1,500円が限界でしょう。

つまり、『安い』、『完全成功報酬』にはカラクリがあると警戒した方が良い。

最初から、ホームページで『1時間 30,000円』とか、『浮気調査 3日間で300万円』と記載している会社は流石にありません。弊社に来られたお客様で実際にあった話が、「面談に行くと、たくさんの説明を受け、確かになるほど、と思う事もありますが、調査員が4名にでないと難しいと言われ、それで見積もってもらうと3日で300万円と言われました。」という事だそうです。しかも、弊社だけでもこのようなお客様は一人ではありません。

その業者というのは社名は伏せますが、インターネットで検索するといつもトップに出て来る業者であるとか、インターネットでも「広告」となっているような業者です。つまり、お金をかけている業者ですね。ひどい業者などは、調査員が飛行機乗るような出張調査で、「飛行機に乗っている間も時間あたり費用がかかる」と言われたそうです。まず、あり得ませんね。

最初から、「安さ」を前面に押し出し、その内訳が不明な業者はカラクリがあると言って良いでしょう。たとえば弊社の場合は料金表の通りです。また失敗したら0円というのは当然でしょう。失敗したのに、その報酬を支払うというのは弊社の考え方ではあり得ません。その分、別の日に充てて再開するという事が望まれます。(※もちろん、失敗の原因にもよります。あくまで調査員側に問題があった場合。)

どのくらいの料金が妥当か?

大手の探偵社ではなく、大手の調査機関の料金体系が目安となるでしょう。探偵社と調査機関の違いは、探偵社は専ら個人のお客様を対象としている会社や個人事務所です。調査機関とは、専ら企業をお客様として企業信用調査や採用調査などをている会社です。このような企業を対象にしている会社でも、個人からの依頼を受ける事もあります。それらの調査機関は基本的に自社の探偵調査員をもっていませんから、信用と実績のある街の探偵事務所と業務委託をして探偵調査を行っています。それだけ探偵調査員を育成するというのは大変な労力とお金がかかり、且つリスクも大きいという事です。これらの調査機関は当然、「探偵業の届出」もしています。そして、料金は2名で1時間20,000円前後です。これが妥当なラインと思って下さい。

つまり、1名あたりに換算すると、おおよそ1時間あたり10,000円くらいですから、街の探偵事務所で1名10,000円を大きく超える金額であれば「高すぎる」と考えて良いです。したがって、ホームページで2,500円とか5,000円とか安く表示していても、実際に浮気調査で1時間20,000円を大幅に超えるのは問題です。通常、まず2名で十分だと考えて下さい。間違っても、4名、5名などと言った増員は無駄であると思って間違いありません。

「料金が少し高いのでは?」、「調査員の増員を提案されたが、本当にこんな人数必要なのかな?」と思ったら、まず何件か他社でも見積りを取る事をお勧め致します。何かおかしいな?と思ったら、その場で契約はしない事もお勧め致します。契約をしてしまうと、断っても違約金を取られる事がよくあります。もともとの金額が高いので、違約金だけでも8万円とか10万円を要求される事がありますのでご注意が必要です。